2種類の輸入小麦と2種類の国産小麦でうどんを作ってみました

 うどん用の小麦粉4種類を使ってうどんを作って違いをみてみました。小麦粉は、輸入小麦粉(讃岐すずらん、金すずらん)と国産小麦粉(あやひかり、上州地粉)でタンパク質が8.5g〜9.0g(100g)の中力粉です。うどん作りは、パスタマシーンを使って作業しました。

1. うどん作り
 うどん作りの小麦粉は全て中力粉で、
 分量は、
  小麦粉(中力粉) 250g
  食塩 14.5g
  水 110.5mL

 です。
 食水濃度が11.6%、加水率が50%です。

 食塩は、あらかじめ水によく溶かして塩水にしておきます。
 小麦粉に食塩水を加え、水回しをします。
 ビニール袋に入れ、麺生地に十分水が回る様に数回ビニールの上から足踏みします。
 約30分以上置き、小麦粉全体に水分を含ませます。
 ビニールの上から5回程度繰り返し、うどんの生地にコシと粘りを与えます。
 2時間以上寝かせます。
 パスタマシーンで麺生地を伸ばすため、麺生地を3〜4等分にします。
 パスタマシーンは「SEISSO」のものを使いました(下の写真)。
 ローラーの間隔は9段階で’1’が最大の厚みの生地ができますローラー間の幅が広い)。
 刃は、2mm/4mmの2種類の刃が付いています。(下の写真)。

 麺生地を出来るだけ平にしてパスタマシーンのローラーで好みの厚さに伸ばします。
 SEISSOのパスタマシーンでダイアル"6″にしました。
 この時、ダイヤル"1″で最初に伸ばし、"3″, “6"と順番にローラーにかけ薄くします。
 カッターで好みの幅に切ります(下の写真右:4mm幅にしました)。
 茹で時間は、麺を入れて沸騰してから5〜6分ほど茹で、冷水で締めたら出来上がりです。

2. 外国産小麦粉
 外国産の小麦粉は、木下製粉の「讃岐すずらん」と日清製粉の「金すずらん」を使用しました。

2-1. 讃岐すずらん(木下製粉) 
 讃岐すずらんは、オーストリア産で、讃岐手打ちうどん専用粉として使用されています。小麦色の光沢があり、淡いクリーム色をしてつるみ感、のど越しの良さ、さぬきうどん本来のコシのあるうどんができます(参照)。
 下の写真は、讃岐すずらんを使ったうどんの生麺(左)と茹であがり(右)の写真です。
 写真の右下の黒、青、緑、赤、白の四角は、写真を撮る時一緒に並べて置いたものです。

 ざるうどんにした時、ツルッとして、もちっり感がありました。また、硬さを感じる歯応えがありました。
パスタマシーンで伸している時、弾力性強く時に硬くてローラーを回しづらい感じがありました。水を目安の量より少し多めにした方がよさそうです。

2-2. 金ずずらん(日清製粉)
 金すずらんは、生産地がオーストラリア等です。弾力感と粘りのバランスがとれたうどん用小麦粉で、冴えのある黄色味が特長です(参照)。
 下の写真は、金すずらんを使ったうどんの生麺(左)と茹であがり(右)の写真です。

 ざるうどんにした時、ツルッとして、コシがあるうどんになりました。
 パスタマシーンで伸している時、讃岐すずらんと同じくらいの弾力性ありました。色は、薄クリーム色で白に近いです。

3. 国産小麦粉
 国産小麦粉は、前田食品の「あやひかり」と星野物産の「上州地粉」を使用しました。

3-1. あやひかり(前田食品・茜)
 あやひかりは、低アミロースで冴えたクリーム色の小麦粉です。生産地は埼玉県で、麺にするともちもちして滑らかな食感になります(参照)。
 下の写真は、あやひかりを使ったうどんの生麺(左)と茹であがり(右)の写真です。

 ざるうどんにした時、麺はツルッとして柔らかい弾力感があります。硬さは感じられず優しい食感でした。また、小麦粉の香りが強く感じられました。冷たいうどんで美味しくいただけます。
 パスタマシーンで伸している時、弾力性は讃岐すずらんより少し弱い感じでした。少し柔らかめの為、伸し易かったです。色は、クリーム色がかかった白色です。
 生地が柔らかいため、カッターで切った麺がくっつきやくなりました。水を目安の量より少し少なめにした方がよさそうです。

3-2. 上州地粉(丸手)(星野物産)
 上州地粉は、群馬県産小麦だけを使用し、小麦の中心部から外皮に近い部分まで広範囲に挽いたストレート粉です。地粉特有の濃い風味と色合い、適度な粘りともちもち感が特徴です。色調に優れた「さとのそら」をはじめ、粘弾性の高い「つるぴかり」や「きぬの波」をベースに使用した群馬県産小麦100%の小麦粉です(参照)。
 下の写真は、上州地粉を使ったうどんの生麺(左)と茹であがり(右)の写真です。

 ざるうどんにした時、ツルッとしていて、もちっとしていました。また、柔らかい感じで少しざらつき感ありますが、小麦の香りして少し甘みを感じました。しかし、時間が経つと麺が切れて短くりました。麺は、そばの様な色です。
 パスタマシーンで伸している時、弾力性があり金すずらんより柔らかい感じです。白色にグレーがかかった色でした。パスタマシーンのローラーの目盛が1の時の伸しで、切れるか蜂の巣状の窪みが出来てしまいました。もう少し条件検討が必要と感じました。
 良い条件で上手く打てれば、特徴のあるうどんになりそうです。